なるべくわかりやすい三国志

大好きな三国志についてなるべくわかりやすくまとめてみました。

三国志、登場人物紹介『貂蝉』

貂蝉(ちょうせん)は三国志演義において重大な役割をもつ女性ですが武将ではありません。


ゲームなどでは武将として登場することが多いですが実際には戦いません。そもそもあんなに露出の高い服を着てお胸をぶるんぶるんさせて戦うわけがありません。

彼女は「董卓(とうたく)暗殺」のためだけに存在します。

簡単に説明しますと、董卓には呂布という猛将が仕えておりましたが、王允(おういん)という文官の策略として、董卓呂布どちらにも妻として義理の娘の貂蝉を差し出そうとするのです。かくして絶世の美女を取り合い、2人は仲違いし、董卓呂布に討ち取られてしまうと、こういう流れです(連環の計)。

ただしこれは三国志演義のお話で、実際には貂蝉は実在していなかったようです。
正史には「呂布董卓の侍女に手を出して、それがバレそうになったので王允に相談した。そしたら王允董卓を倒してしまいなさいと進言した」とあります。
要するに「ユー殺っちゃえYO!」と、王允がうまく呂布をのせたのです。
なんかあっけないお話しですよね。
悪名高き董卓の最後にしてはドラマティックに欠けています。

そこで物語として「貂蝉」という女性を登場させました。
お国の未来を案じ嘆く義父の願いを叶えるため、抱かれたくもない男に抱かれる。汚れ役ですよ。可哀想です。でもやり遂げます。お国や父親のために。すごく強い女性です。
一気にドラマティックな話になりますよね。
そういうことです。

不思議な話ですが、貂蝉は実在しないのに、なぜか古代中国の四大美人に入っています。
それだけ民衆から人気があるのです。
今も昔も物語にはヒロインは不可欠であり、それが悲劇な役割であればあるほど感情移入できると、まぁそういうことなわけですね。

ちなみに貂蝉については、もともとブサイクだったけど華佗という人物が首を取り替えたとか、曹操関羽が妻に欲しがったとか、捕まって呂布の悪口を言う貂蝉関羽がムカついて斬ったとか、色々なエピソードも存在しています。
面白いですよね。